■コンデンサで音は変わるのか ギタートーン編

これまでの測定でわかった通り、歪率や周波数特性の測定はあまり意味がない気がしますが、失敗例として記事にしていこうと思います。音の変化には歪率や周波数特性以外の何らかの特性が関係していて、それは結局自分の耳で確かめるしかないのだろうと思います。

「擬似ギター出力」を使って、ギタートーンに使われるコンデンサの比較を行いました。コンデンサは以下の4種類です。
10_172_2capGTP.jpg
・東一電機 ビタミンQレプリカ オイルペーパーコンデンサ 1000V(1個600円?) 実測値0.0255μF
・Garrettaudio セラミックコンデンサ 50V(1個15円) 実測値0.0218μF
・(たぶん)ニッセイ電機 ポリエステルフィルムコンデンサ(1個10円) 実測値0.0239μF
・SBE Orange Drop 715P ポリプロピレンフィルムコンデンサ 600V(1個190円) 実測値0.0237μF

普通のギタートーン回路のように、下図の通り接続します。トーンポットは500kΩAカーブのものを想定して、フルの場合(抵抗値470kΩ)と3割ぐらいの場合(抵抗値22kΩ)で測定しました。
10_172_1capGTs.gif

▽音源 トーン3(22kΩ)
【1.wav】 【2.wav】 【3.wav】 【4.wav】
それぞれがどのコンデンサなのか、よかったらテストしてみてください。正解は、この記事の最後の方にあります。

▽結果1 ギタートーン10(470kΩ) ※今回から表計算ソフトで処理
10_172_3capGT10.gif
全く重なっています。歪率も特に違いはなさそうです。

▽結果2 ギタートーン3(22kΩ)
10_172_4capGT3.gif
静電容量の違いのせいだと思いますが、ビタミンQとセラミックは少しズレがあります。また、セラミックコンデンサでは歪率が悪化しています。

セラミックコンデンサとニッセイのコンデンサに下写真のフィルムコンデンサを並列に追加して、静電容量を約0.025μFに補正しました。
10_172_5capGTP2.jpg

▽結果3 ギタートーン3(22kΩ) 静電容量補正後
10_172_6capGT3h.gif
当たり前かもしれませんが、ほとんど重なりました。

音源の正解→こちら(それぞれの波形の画像です)
波形をよく見ると所々違っていますが、残念ながら私は違いを聴き取れませんでした……

■更新情報・雑記

@raspfx.jpg
・Raspberry Pi 3 でエフェクターを作ろうとしていますが、前途多難です。年内ぐらいには形にしたいです。もしかしたら失敗に終わる可能性もあります。

Twitterを更新するよう心がけています。最初のうちだけにならないようにしたいです。

■「Nuverdrive」佳作受賞

「Nutubeで作る自作エフェクター・コンテスト」に応募したNuverdriveが佳作を受賞しました!自分が作ったエフェクターを他人に評価してもらう機会はあまりないので、この結果は非常にうれしいです。

また、2月5日(日)に開催されたNutubeビルダー・サミットでNuverdriveが紹介されました。

▽きになるおもちゃ レポート
「Nutubeビルダー・サミット」に行ってきました!

▽デジマート・マガジン レポート ※入賞作品紹介動画も掲載されています。
KORG / Nutube BUILDER SUMMITイベント・レポート

▽KORGからの書面全文


この度は、Nutube 自作エフェクター・コンテストにご応募頂き有難うございま
した。お預かりしました作品を返却致します。
また、お客様の作品が佳作を受賞しました。副賞としてNutube 2個を同封いた
します。是非ご活用下さい。

以下、審査員からのコメントになります。

■KORG
NutubeのDC直結でPlate1Mの抵抗は良く考えられています。音量的にもうまい
電圧で調整したんだと思います。コンパクトにまとめ、仕上がりもきれいでし
た。
■Ovaltone
シンプルな回路で良質な結果を得ていてとても素晴らしいと思いました。
ルックスもキャッチーで素晴らしいです。
■エンドウ.
シンプルなオーバードライブ回路の真ん中に設けられたNutube回路ですが、そ
の接続方法がちょっと面白い。KORGの人も「こう来たか」と唸っていました。
やはり小さな筐体に収めるのは今風で良いですね。
■MASF
小型タイプながらも音のキャラクターが全然違くて面白い。お気に入りです。


今後ともコルグを宜しくお願い致します。




■Nuverdrive

02_155_1nuverdriveP.jpg
Nutubeという新しい真空管が発売されましたので、久々にエフェクターを作りました。Nutubeを使ったオーバードライブなので、Nuverdrive(ニューバードライブ)という安直な名前です。

Nutubeで作る自作エフェクター・コンテストに応募してみようと思っています。回路図等の詳細はコンテスト審査後に公開する予定です。

---以上2016年11月27日記載、以下2017年1月17日追記---

▽回路図
※あまりオススメできる回路ではないので、参考程度としていただきたいと思います。
02_155_2nuverdriveS.gif
まずせっかくの小型真空管なので、小さいケースに入れてみようと考えました。回路をできるだけシンプルにするため、使用ガイドのFETを省いて無理やり2段直結にしてみます。試行錯誤の結果、アノード抵抗1MΩぐらいでうまく動作してくれました。それでもゲインがトータルで10倍程度にしかならなかったため、前段にブースターを組み込みました。オペアンプはFET入力のもの(TL072等)であれば大丈夫です。バイアス調整トリマーは最もゲインが高くなる位置に調整しましたが、大体真ん中で問題ありません。

<フィラメントについて>
使用ガイドでは、わざわざレギュレータで3.3Vを作ってから抵抗→フィラメントとつないであります。この理由は、電源電圧が多少変動してもフィラメントにかかる電圧が変わらないようにするためだと思います。今回のエフェクターはレギュレータを使用していませんので、必ず安定化された9V電源を使用します(新品の電池を使用した場合、おそらくフィラメントの定格を超えてしまいます)。

▽レイアウト
02_155_3nuverdriveL.png
▽PCB(横35.6mm縦30.5mm)
02_155_4nuverdriveLP.gif
ケースはGarrettaudioのSize S(HAMMOND 1590A類似サイズ)です。一応Nutubeをスポンジではさんだのですが、フットスイッチのカチッという振動が伝わってマイクロフォニックノイズがかなり出てしまいます。Nutubeへの配線が短いのが原因だろうと思います。どうやらこの小さいケースでは無理があったようです。

音については確かに真空管っぽい歪みになっているように思います。しかしながら本当ならNutubeのみでゲインを稼ぎたいところです。エンドウ.氏の作例のようにNutubeを2個使えばよいのですが、それだとあまり小型にできないし、費用もかかります。ということで、新たにハイゲインタイプのNutubeが開発されることを期待したいです。

---以下2017年3月6日追記---

「Nutubeで作る自作エフェクター・コンテスト」で佳作を受賞しました。下記イベント・レポートの動画で音を聴くことができます。スイッチオン時にキーンというマイクロフォニックノイズも出ています。
KORG / Nutube BUILDER SUMMITイベント・レポート

Nutubeとスポンジを取り出した内部写真を撮りました。
02_155_5nuverdrivePP.jpg
Nutubeの向きを変えて配線を長くし、配線材を柔らかいものにすると少しはマイクロフォニックノイズが減るかもしれません。

波形も測定しました。
02_155_6nuverdriveW.gif
丸みを帯びた波形です。思ったより奇数次倍音が出ていました。

■2017年

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
時間があればそのうちデジタルエフェクターに挑戦する予定です。

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