■2017年05月

■コンデンサで音は変わるのか LPF・HPF編

他の測定でわかった通り、歪率や周波数特性の測定はあまり意味がない気がしますが、失敗例として記事にしていこうと思います。音の変化には歪率や周波数特性以外の何らかの特性が関係していて、それは結局自分の耳で確かめるしかないのだろうと思います。

ローパスフィルタ(LPF)、ハイパスフィルタ(HPF)回路でコンデンサの比較を行いました。コンデンサは以下の4種類です。
10_185_1capLH.jpg
・Supertech Electronic 積層セラミックコンデンサ 実測値0.95μF 50V 温度特性:Y5V(1個10円)
・日本ケミコン SME 両極性アルミ電解コンデンサ 実測値1.03μF 50V 85℃(1個21円)
・Garrettcap GBQ メタライズドポリエステルフィルムコンデンサ 実測値1.0μF 100V(1個50円)
・Vishay/Roederstein MKT1817 メタライズドポリエステルフィルムコンデンサ 実測値1.03μF 63V(1個200円)

PCの入出力インピーダンスの影響を受けますので、回路は下図のようになります。カットオフ周波数が1kHzぐらいになるようにしました。PCの出力は約1Vrmsです。また、理想的なコンデンサでのLTspiceシミュレーションも行いました。
10_185_2capLHs.gif

▽LPF結果
10_185_3capLPF.gif
▽HPF結果
10_185_4capHPF
Garrettcapとシミュレーションとの周波数特性が全く重なりました。MKTはわずかにズレていますが、静電容量の違いのためだと思います。

積セラはやはり歪率が悪くなっていますが、周波数特性自体はそんなに問題ない感じです。高域がギザギザになっているのは、歪み成分のせいだと思います。

電解コンデンサも歪率が悪くなるのかと思っていましたが、大丈夫なようです(測定限界)。周波数特性はフィルムコンデンサと1dBぐらいズレていて、若干違った特性のように見えます。ただ電解コンデンサは普通のテスターだと容量測定誤差が大きくなるらしいので、測定値があまりあてにならないようです。

■Nuverdrive+プレゼント(終了しました)

02_184_1nuverdrive_2P.jpg
Nuverdrive+をもう一台作りました。もしも欲しいという方がいらっしゃれば、上写真の赤色のバージョンをプレゼントいたします(希望者多数の場合は抽選)。下記の2つの方法のうちいずれかで連絡お願いします。締め切りは2017年6月10日(土)です。※万一故障した時に、修理対応できるかどうかは不明です。ご了承ください。

<方法1>
Twitterの私のアカウント宛に、「Nuverdrive+希望」と記載してダイレクトメッセージ送付
※無理にフォローやリツイートをされる必要はありません。
<方法2>
当ブログ右側下部のメールフォームにお名前(ニックネームでOK)とメールアドレスを記入の上、件名と本文に「Nuverdrive+希望」と記載して送信


(以下Nutubeに関する個人的感想)
Nutubeは低電圧で動くというのが大きなメリットですが、実際はあまりコンパクトエフェクター向きではないと思います。増幅率が低く、1個(2回路)だけで歪ませるのは難しいです。また、マイクロフォニックノイズがあるため防振対策が必要で、ケースがある程度大型になってしまいます。結局、普通の真空管+スイッチング電源の方が楽かもしれません。今まで同じエフェクターを2個作ることはありませんでしたが、どうしてもNutubeを使った回路を新規に考える気にならなかったため、今回のプレゼント企画に至りました。



---以下2017年6月17日追記---
当選者の方にNuverdrive+が無事に届いたことが確認できました。多数のご応募ありがとうございました。

■Nuverdrive+

02_183_1nuverdrive_P.jpg
「Nutubeで作る自作エフェクター・コンテスト」で佳作を受賞したNuverdriveですが、フットスイッチを押したときのマイクロフォニックノイズが大きかったため作り直しました。もともとNuverdriveを小さいサイズにしたのはコンテスト審査でインパクトを与えるためだったので、今回の「プラス」バージョンが本来の姿といえます。

▽回路図
02_183_2nuverdrive_S.gif
変更点は以下の通りです。
<トーン追加>
この形のトーン回路(ただのローパスフィルタ)はCカーブのポットがよさそうです。ただちょうどいい値(2kCカーブ)が手に入りにくそうなので、1kBカーブにしました。可変幅は少ない感じです。
<トリマーを固定抵抗化>
歪みエフェクターなので、細かな調整は必要ないと考えました。Nutubeの個体差によってはほんの少しゲインが下がるかもしれません。
※修正しました(追記参照)。
<オペアンプ>
高音質な印象を与えるためOPA2134を使っていましたが、TL072でも全然問題ありません。
<3.3Vレギュレータ追加>
フィラメントにかかる電圧が安定するため、電池駆動が可能になりました。何Vまで低下しても大丈夫なのかはテストしていません。

▽レイアウト
02_183_3nuverdrive_L.png
▽PCB(横55.9mm縦22.9mm)
02_183_4nuverdrive_LP.gif

マイクロフォニックノイズはまだ少しだけ出ている状態ですが、演奏中切り替えても特に気にならないレベルになりました。以下のような対策をしていますが、HAMMOND 1590Bサイズではこれが限界だろうと思います。
<シリコンワイヤー>
Nutube使用ガイドで柔らかい線材が推奨されていたため、シリコンワイヤーという線材を試しました。茹でたスパゲッティのような感触です。
<適度なスポンジ>
ぎゅうぎゅうにスポンジを詰めると振動がNutubeに伝わりやすくなる気がするため、ほんのり位置を固定する程度に詰めています。
<フジソクのスイッチ>
見た目は頼りない感じで、本来は足踏み用ではなさそうです。スイッチを押したときの感覚がかなりソフトになります。ただし、荒っぽく踏んだ場合は他のフットスイッチとあまり変わらないかなと思います。

トーン約半分の位置でNuverdriveと同じになります。Nuverdriveの音は下記イベント・レポートの動画で聴くことができます。
KORG / Nutube BUILDER SUMMITイベント・レポート

---以下2017年5月14日追記---
Nutubeを別の個体に差し替えたところ、変な歪み方になりました。たまたま今まで使っていた個体が大丈夫だっただけで、バイアス調整トリマーは必要なようです。回路図・レイアウト・PCB画像を修正しました。

管理人

ブログ内検索

メールフォーム

当ブログに関するお問い合わせはこちらからお願いします。 ※FAQ(よくある質問)もお読みください。

お名前
メールアドレス
件名
本文

アクセスカウンター