■2017年08月

■Pure Data 設定メモ(Windows 7用)

Pure Data(Pd)のインストールについては、Pure Data Japanにも記載があるのですが、私の環境(Windows 7 Home Premium)ではエラーでなかなかうまくいかないことがあったので、メモを残しておきます。



<インストール>
Pd-extendedは今後アップデートがなさそうなので、Pure Data vanillaの方を使います。puredata.infoのダウンロードページから、インストーラーをダウンロードしてインストールします(まれにサイトがダウンしています)。デフォルトのインストール先フォルダはC:\Program Files\Pd\になっていますが、念のため私はC:\Pd\に変更しています。※作成したパッチのファイルパスに全角文字や半角カタカナ・半角スペースがある場合、「~: can't open」というエラーが出ます。

Pdを実行すると、「msvcr71.dllが見つからなかったため、このアプリケーションを開始することができませんでした。アプリケーションをインストールし直すとこの問題が解決される場合があります。」というエラーメッセージが表示される場合があります。msvcr71.dllファイルをネット検索してダウンロードし、C:\Windows\System32フォルダかC:\Windows\SysWOW64フォルダに置くと解決します。



<オーディオ設定>
Media→Audio Settings...を開こうとすると、以下のエラーが出ます。{} のあたりには使っているオーディオデバイスの名前が入るようです。
(Tcl) UNHANDLED ERROR: extra characters after close-brace
while executing
"lappend audio_indevlist {}CN (Realtek High Definition}
global audio_outdevlist; set audio_outdevlist {}
lappend audio_outdevlist {Xs[J..."
("uplevel" body line 2)
invoked from within
"uplevel #0 $docmds"

日本語が問題らしく、コントロールパネル→地域と言語→管理→システムロケールの変更→英語(米国)へ変更し再起動すると、Audio Settings...が開けるようになります。

Block sizeが256だとDelayを大きくしても音切れするため、512にしています。Delayはとりあえず小さければよいようで、5msとしました。レイテンシーは65ms程度で、プロセス優先度をリアルタイムにしても変化しませんでした。Windows環境ではこれが限界だろうと諦めています。設定後はシステムロケールを日本語に戻して大丈夫です。

※ASIOを利用すると低レイテンシーが期待できるらしいですが、私の環境ではうまくいきませんでした。ASIO4Allをインストール後、PdでMedia→ASIOを選択しましたがフリーズします。システムを英語にすれば動くという情報もあり、こちらのページを参考に言語パックをインストールしてみましたが、再起動後画面が真っ黒のままとなり、システムの復元をしないと元に戻りませんでした。



<externals設定>
Pdには便利な外部オブジェクトがあり、それを使うためにはexternals(外部ライブラリ)をインストールする必要があります。例としてzexyをインストールします。
  ・Help→Find externalsからzexyを入力し検索
    ・最新のWindows用(Windows-i386-32)のものを選択
    ・デフォルトのフォルダ(.../Pd/extra/)にインストール
  ・File→Preferences→Path...→New...からインストールしたフォルダ(.../Pd/extra/zexy)を選択
※オブジェクトの種類によってはスタートアップに登録が必要なものがあるようです。
  ・File→Preferences→Startup...→New...からzexyと入力し、Startup flagsに「-lib zexy」を入力

基本的に外部ライブラリを使う場合はlibdirが必要なようです。他にも依存関係がある外部ライブラリがあるかもしれません。現状私はlibdir cyclone unauthorized ggee zexyの5つをインストールし、zexyのみスタートアップに登録しています。

■タグ : PureData

■歪みと波形・倍音その6(ダイオードの位置)

歪み系エフェクターでは多くの場合、波形クリップのためにダイオードが使われます。ダイオードクリッパーとかクリッピングダイオードという呼び方があるようです。このダイオードの回路上の位置を変更し、波形・倍音の違いを調べました。

歪みと波形・倍音 記事一覧



▽回路図
12_193_1diodeppxc.png
非反転増幅回路の帰還部分にダイオードを入れる場合をODタイプ、出力にダイオードを入れる場合をDSタイプと勝手に呼ぶことにします。偶数次倍音も出るように、非対称クリッピングにしました。入力は1kHzサイン波、約0.14Vrmsです。音量はDSタイプの方が小さくなるため、各タイプ録音後ノーマライズしています。
※Twitterにて指摘をいただき、回路図左上にコンデンサを追加しました。増幅率を変更し、全データを差し替えています。(2017年8月12日)

▽11倍増幅
12_193_2diodepg11x.png
ODタイプの方が倍音が多そうに見えますが、なんともいえない感じです。聴感上は、ODタイプの方が高域が出ているように感じました。

▽21倍増幅
12_193_3diodepg21x.png
2~6次倍音はDSタイプの方が多く、7次倍音以降はODタイプの方が多いです。聴感上も、ODタイプの方が高域が出ているように感じました。

▽34倍増幅
12_193_4diodepg34x.png
DSタイプの方が歪率が高く、全体的に倍音が多いです。聴感上はあまり違いがわかりません。波形については、どの増幅率でもODタイプの方が丸みを帯びた形になっています。

さらに増幅率を上げていくと、ODタイプは歪率が31%程度で頭打ちになったので、深い歪みは得にくいようです。DSタイプは歪率が上がり続けましたが、波形の角が鋭くなるので、ICの歪みが混ざっていると思います。



・総評(のようなもの)

ODタイプは高次倍音が出やすい(クリアな音に感じる)、DSタイプは低次倍音が出やすい(太い音に感じる)というような傾向がわかりました。LED対称クリッピングでも測定しましたが、同じ傾向のようです。丸い波形になるODタイプの方がなんとなく低域寄りな音になるイメージがあったので、意外な結果となりました。

---以下2017年8月20日追記---

▽LTspiceでのシミュレーション結果(21倍増幅)
12_193_5diodepg21xs.png
入力電圧は0.12Vrmsで同じぐらいの歪率になりました。実測と違う部分はあるものの、倍音の出方の傾向は大体同じといってよいと思います。シミュレーションでも歪みの特徴は充分参考になるようです。

■タグ : 歪み 波形・倍音

■NJM2073ギターアンプ

07_192_1NJM2073Sp.jpg
ミニギターアンプとしてはLM386を使用したスモーキーアンプが有名です。私も自作したものを使っていたのですが、大きい音を出そうとするとどうしても歪んでしまいます。そこで、ある程度大きいクリーン音が出るミニアンプを自作することにしました。一応ミニサイズということで、卓上に置けて9V電池駆動可能なものにします。

まず電力効率がよいD級アンプを考え、PAM8408というICを試しました。しかしギターを繋いでみると、過大入力時にミュートがかかるらしく音が途切れ途切れになりうまくいきませんでした。他にもいろいろとD級アンプICはありますが、新たに購入するのが面倒だったので、昔何かのついでに買っていたNJM2073Sを使うことにしました。

NJM2073は、LM386と同程度のゲイン・出力の回路が2つ入っているパワーアンプICです。TDA2822という互換品もあります。BTL動作だと9V、8Ω負荷で3W以上出力がありそうです。スピーカーは出力に余裕があるものがよいだろうと思い、秋月電子の8Ω10Wのものにしました。

▽回路図
07_192_2NJM2073Ss.gif
簡単なオーバードライブ回路を前段に入れてスイッチで切り替えるようにしています(※トーンを上げすぎると発振するかもしれません)。プリアンプ部分は単なるフェンダー型トーン回路です。NJM2073の電圧利得が高い(+44dB)ため、ゲインはあまり上げなくても大丈夫だと思います。

パワーアンプは今後変更するかもしれないので別基板にしました。通常、出力には発振防止のための抵抗とコンデンサ(Zobelフィルタというらしい)を入れます。データシートでは抵抗が1Ωですが、歪みやすい気がしたので10Ωにしました。コンデンサはありあわせの100nFですが問題ないようです。NJM2073「S」(SIP9ピンパッケージ)は生産中止品で、「D」(DIP8ピン)とピン番号が違うので間違えやすいです。

▽レイアウト
07_192_3NJM2073Sl.png
▽PCB
07_192_4NJM2073Slp.png

ケースはタカチMB-3(90×60×125mm)です。スピーカー部分の穴あけ精度はイマイチですが、円状なのでそれほどズレが気になりません。意外と内部スペースがあるので、スピーカーの配置は真ん中でもよかった気がします。

どのくらいの音量かマイク録音して調べてみました。クリーン音のまま出せる音量は、ドレッドノートサイズのアコギをストロークしたときと大体同じくらいでした。歪むくらい音量を上げていくと、ケース自体が振動してジワジワ移動し始めます。大きい音を出すには、やはり頑丈なケースが必要となるようです。まぁそれなりの音量でクリーン音が出すという目的は達成できました。今後テスト用アンプとして使っていく見込みです。

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